とある魔術の禁書目録<インデックス> 第2話 「魔女狩りの王(イノケンティウス)」

血まみれの女の子を目の前にしていながら、当麻も、ステイル=マグヌスも、一向に慌てる様子もなく、長々と熱血セリフだとか、設定説明だとかでダラダラ時間を費やしてしまうところが、いかにも最近のラノベっぽい。

逆に言えば、丁寧に手順を踏んで、小学高学年や中学生にも理解しやすいような階段を丁寧に作ってあげていると言うこともできるだろう。私は個人的にはあまり好きではない演出だが、大衆的な娯楽劇を演出する方法の一つとして、有効な場合もあるだろう。

多少かったるいセリフの応酬があった後に、Aパートはステイル=マグヌスの魔法によって火の獣が当麻に襲い掛かり、当麻は自身の能力である右手の「異能の力を打ち消す能力」によって対抗する。画面全体を覆いつくすような炎のエフェクトは、実に迫力があり、目が離せない。とっととセリフで世界観を説明した後は、バンバンアクションで劇を引っ張っていく、プルヒッターの典型のような作品である。2クール向けのアニメ作品として、ここまでストレートなパンチを打ってくる作品は逆に珍しく、いい意味で目立つだろう。作品がヒットしたのも、頷けるというものだ。

また、キャラに意図的にギャップを持たせて、キャラクターの幅を持たせたり、「萌えポイント」を作っているところも、本作の特徴となるだろうか。インデックスが、無意識状態で自分の中に納められた本の文言を話す際に、いつもの甘えた口調ではなく、アナウンサー口調で訥々と話すところが、地味に萌えだった。また、ロリっ子先生小萌の部屋が、貧乏学生もかくやというほど汚くて、空き缶にタバコの吸殻を大量に差しまくっているところも、見た目とギャップがあり過ぎて、萌えポイントだった。(と言うか、華やかな商売をやっている人の部屋は、割と相当に汚かったりするらしいが。堀江由衣とか)