とある魔術の禁書目録<インデックス> 第2話 「魔女狩りの王(イノケンティウス)」

血まみれの女の子を目の前にしていながら、当麻も、ステイル=マグヌスも、一向に慌てる様子もなく、長々と熱血セリフだとか、設定説明だとかでダラダラ時間を費やしてしまうところが、いかにも最近のラノベっぽい。

逆に言えば、丁寧に手順を踏んで、小学高学年や中学生にも理解しやすいような階段を丁寧に作ってあげていると言うこともできるだろう。私は個人的にはあまり好きではない演出だが、大衆的な娯楽劇を演出する方法の一つとして、有効な場合もあるだろう。

多少かったるいセリフの応酬があった後に、Aパートはステイル=マグヌスの魔法によって火の獣が当麻に襲い掛かり、当麻は自身の能力である右手の「異能の力を打ち消す能力」によって対抗する。画面全体を覆いつくすような炎のエフェクトは、実に迫力があり、目が離せない。とっととセリフで世界観を説明した後は、バンバンアクションで劇を引っ張っていく、プルヒッターの典型のような作品である。2クール向けのアニメ作品として、ここまでストレートなパンチを打ってくる作品は逆に珍しく、いい意味で目立つだろう。作品がヒットしたのも、頷けるというものだ。

また、キャラに意図的にギャップを持たせて、キャラクターの幅を持たせたり、「萌えポイント」を作っているところも、本作の特徴となるだろうか。インデックスが、無意識状態で自分の中に納められた本の文言を話す際に、いつもの甘えた口調ではなく、アナウンサー口調で訥々と話すところが、地味に萌えだった。また、ロリっ子先生小萌の部屋が、貧乏学生もかくやというほど汚くて、空き缶にタバコの吸殻を大量に差しまくっているところも、見た目とギャップがあり過ぎて、萌えポイントだった。(と言うか、華やかな商売をやっている人の部屋は、割と相当に汚かったりするらしいが。堀江由衣とか)

山伏日記、更新しました。

6月13日、19日、20日と更新しています。久し振りに「愛の戦士 レインボーマン」を観ました。色々とツッコミどころはありますが、やはり重要な作品、観るべき作品だと
、回を重ねる毎に感じます。一気に34話〜46話まで更新しました。

http://d.hatena.ne.jp/yama-bushi/

迷い猫オーバーラン 第9話 「迷い猫、泳いだ」

集英社スーパーダッシュ文庫刊行の大人気ライトノベル迷い猫オーバーラン」のアニメ化作品。毎話毎話、監督が異なるというのが、本シリーズの特色で、第9話は平田智浩の登板回だった。

せっかくの水着&温泉回なのだが、全体的にフックがなく、またキャラクターデザインもつるっとし過ぎていて、個人的に萌え所が見出しにくく、やや厳しい内容だった。今話だけに限った話なのか、シリーズ全体を通してなのか、というのはもっと話数を観てみないと何とも判断できないけれど。

最近では「大正野球娘。」の小梅や「宙のまにまに」の美星のようなほんわかキャラの声の印象が強くなっている伊藤かな恵が、久方振りに「しゅごキャラ!」あむや「鉄腕バーディーDECODE」早宮のような、ややつっけんどんな喋り方のツンデレっ子ヒロインの声をあてているのだが、これが実にハマっている。本話の中では唯一と言える萌えポイントだったな。

ヒロインが男主人公と小屋の中で2人っきりになった場面で、ツンデレっ子の文乃が「ここで一晩泊まっても、絶対にやらしい事すんな!」とギャーギャー喚いたり、主人公が「絶対にやらしい気なんか起きない」と言った途端に、主人公を平手打ちしたりと、女の子の「面倒臭さ」を炸裂させていて、それに振り回される男主人公が不憫で仕方なかったよ。

後、ところどころでCGを使っているのだが、いかにも上からペターッと重ねました的な適当処理が施されていて、あまり上手くなかったな。(最後のたくさんの保安艇が海に浮かんでいる場面とかetc)

現在放映されている作品の中では人気がある作品の方、ということらしいので、次回以降を期待して観続けていくことにしよう。

聖痕のクェイサー 第22話 「水の聖堂」

事前の情報を全くなしに観ていたために、途中で乳を吸う場面が(しかも後の方では平野綾声のロリっ子がヒロイン娘の乳を吸っている場面)出てきたので、ビックらこいてしまった。後でホームページを見ていると、以下のような記述があったので、ようやっと納得できた。

「クェイサー。

女性から聖乳<ソーマ>と呼ばれる生体エネルギーを得ることで、
特定元素を自在に操る特殊能力者。
彼らは世界の歴史の裏で常に暗躍してきた」

まるで安いエロゲのような設定だなー。

しかし、その突飛な設定を除けば、至極「フツー」で何の変哲もない超能力アクションもの。作品のカラーはどことなく古臭く、「イクサー1」や「幻夢戦記レダ」を彷彿とさせる。若いスタッフがそれなりに揃っているはずなのになー。

この設定/内容で2クールもあるのだがら、ちょっと驚いてしまうよなぁ。

作品の良さを判断するには、もう何回か観る必要がありそう。どうせなら、無修正版の第1話から観直した方が良さそうだな。無修正だし。

とある魔術の禁書目録<インデックス> 第1話 「学園都市」

電撃文庫とある魔術の禁書目録」のアニメ化作品。

超能力あり、魔術ありの何でもありという世界が物語の舞台となっている。とは言っても、いかにも「近未来世界」という形での描写せず、あくまで現在からの地続きとして描かれているのが、地に足がついていて好感が持てる。(主人公が住む部屋が、よくあるワンルームマンションだったりするところは、現在と変わらない。その一方で、掃除ロボ等、「遠く将来に実際にあってもおかしくない程度」の未来機器が姿を現していたりする)

「いきなり1人暮らしの男の子の元に女の子が突然現れた」というベッタベタなラブコメの上に、本作品の世界観と設定の説明をテンポ良く乗っけていき、最後に「少女のピンチと、新たな敵の登場」で締めて、次回への引きとするという展開で、導入部としては隙のない出来で、引き込まれた。若いアニメファンが観たいものを、ストレートに見せてくれるという脚本と演出も気持ちが良かったし、また(今のところ)セカイ系にはまり込んだり、内省的な方向に話が引っ張られることがなく、スカッと楽しめる娯楽作を目指しているように見えるのも、好感が持てるな。

アイドルマスター XENOGLOSSIA」の春香以来、インデックス@井口裕香の舌っ足らずな甘えた声が堪能できたのも嬉しかったな。

閃光のナイトレイド 第9話 「新しき京」

A-1 Pictures制作で、「ソ・ラ・ノ・オ・ト」に続くアニメノチカラ第2弾。

話途中から観ていたので話の内容はよく分からなかったものの、奥行きがあり、リアルな質感を持った美術設定は素晴らしかった。

時間が跳躍するカットの繋ぎがちょくちょく見受けられたな。それ自体は演出としてのテンポの良さと洗練さを重視したものだとは思う。でも、「ちょっと無理あり過ぎじゃね?」というカットの繋ぎもちょくちょく見受けられたな。たとえば、主人公が川澄綾子声の預言者を救い出す場面だ。主人公が預言者が囚われている部屋に、窓側からたどり着き、彼女を救い出そうとするところが、部屋の中から撮影される。その後、侵入者に気付いた護衛兵が預言者がいる部屋の扉をドンドンと叩く場面に展開される。当然、カメラは「部屋の外」の護衛兵側に移る。で、合鍵を持った護衛兵が部屋の中に入り込むと、2人の姿は跡形もなく消えてしまっていた。で、次の場面ではいきなりどこかの小屋に主人公&預言者が入っていく場面が描かれる。

そんなすぐに逃げられる訳ねぇだろ、カット割りで誤魔化すなよ、と言いたい訳ですよ。

フックのない地味な作りの作品だが、世界観がしっかりできていそうなので、これからじっくりと視聴を続けて判断していきたいな。

こばと。 第10話 「…オルガンと少年の日」

月刊サンデーGX」連載CLAMP原作のアニメ化作品。

高橋亨演出/櫻井邦彦+小林明美作画監督マッドハウス制作という万全な布陣を構えているだけあり、さすがに安定した出来で、寝っ転がりながら楽しく観られるような作品であった。

ただ、作品として安定していることと、原作自体が「ユルい」内容であることもあり、観ていて引っかかりがないところは、作品としては大きな損をしていると思う。(次回以降も観続けようと思う程度には、引っかかりがあったのだろうが)

こばと花澤香菜のテンパった喋り方と、「上手くもないが下手でもない」歌声の2点があるのが、やっぱり大きいのだろう。アニメならではの「フック」ということか。