十二国記 第3話〜第4話 「月の影 影の海 第3章」「月の影 影の海 第4章」

ファンタジー世界の描き方が上手い。「現実世界と似て非なる世界」=「ファンタジー性」の匙加減が絶妙なのだ。「女の腹から子供が産まれる」ことで現実世界からやって来た陽子たちを異形扱いするところや、緑の柱がある建物は娼館のことであるとか、細かいディテールが面白く、説得力がある。でもやはり一番驚いたのは、劇を観ている民衆が、劇中で王女役の者が周りの女性の首をスパスパ刎ねているところを観て爆笑しているところ。このシーンだけで、陽子たちが迷い込んだ異世界に住んでいる者たちの感性・文化・生活レベルだけでなく、民衆たちが王のことをどう思っているのか(まー、あんま良くも思ってないよね)というところまで分かる、見事なシーンだったように思う。

うーん、でも話の大筋や世界観の大枠は掴めたとしても、細かいところが分からないのでちょっともどかしいなぁ。やっぱり原作も一度、読んでみなければいかんなぁ。