新選組 第41回「観柳斎、転落」

ダメな人物、心の弱い人物を描かせたら、やっぱり三谷幸喜はピカ一である。ダメで心が弱い私は、いちいち観柳斎に感情移入をしてしまい、それはもう大変でした。

三谷幸喜自体がやはり、人間の弱いところに興味がある人だからなぁ。下の公式HPでも、伊東甲子太郎の「弱さ」に注目したキャラクター作りが伺えて、非常に興味深い。谷原章介の悪口を言っているように聞こえなくもないけれど(苦笑)。

http://www3.nhk.or.jp/taiga/topic/topictop_f.html

芹沢鴨佐藤浩一が、鴨役を引き受けたきっかけは何だったかという問いに対して「ヒーローには興味ないんです。むしろ、芹沢鴨という人物に興味があった」と語っていたけれど、実は三谷幸喜自身もヒーローに興味がない人であると思う。人の「弱さ」に惹かれ、人の「弱さ」を掘り下げていきたいという欲求を持っているという点で、佐藤浩一と三谷幸喜は一致しているけれど、それは結局、二人が「リアルな人間らしさ」を追求しているということなのだろう。

それにしても、いつのまにか「新選組隊内の粛正の是非」が話の中心になってきているな。それはそれで、ちょっとどうかとも思ってしまうのだが。なんかもっと他にも描くべき事件があるんじゃないの? ま、でも、キャラ重視の三谷幸喜ならば当然の展開であるかもしれないのだけれど。