機動戦士ガンダムSEED DESTINY PHASE-15「戦場への帰還」[anime]

私が前回に言ったことを、カガリが冒頭のセリフでまんま復唱してくれる。
「結婚式場から国家元首を攫うなど、国際指名の犯罪者だぞ!狂気の沙汰か!」
カガリに禿げしく同意。その後、カガリをなじって正論を吐くキラに禿げしく萎える。
「でも、そうして(オーブが)焼かれなければ、それでいいの? もしもいつか、オーブかプラントや、他の国を焼くことになっても、それはいいの?」
ウゼぇこいつ。
どうやらキラ君には「状況の推移を見守る」とか「タイミング」という言葉はないらしい。混沌の状況にあるからこそ、カガリはオーブ内に留まってするべきことがあるのではないか、と思うのだが。まぁでもココロもアタマも弱く、アスランたんの指輪を見せられただけでヨヨヨと来てしまうカガリが不在の方が、ひょっとしたらオーブにとってはいいのかもしれないけれど。

というわけで前回あたりからお話への興味が急激に失せてしまってきているので、瑣末なディテールにばかり眼がいきましたよ。ラクスたんの「浦島太郎」の乙姫のような格好はコスプレですか?とか。ルナマリアがお尻つき出してセイバーガンダムの中を覗き込んでいたけれど、それを下からずっと見ていたアスカたんはやっぱりルナマリアのミニスカの下のパンツを覗き込もうとしていたのですか?とか。
って言うか、ルナマリアのスカート短すぎ。上はザフトの制服として、下のミニスカは思いっきり私服ですよ。学ランの下にTシャツ着ているみたいなモンですよ。不良学生ですよ。よく「エリート」MSのパイロットになれたもんだな。

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上官のアスランに「無視しないで下さいよォ」とやたら馴れ馴れしく話しかけるルナマリアといい、化粧品を山ほど買い込むメイリンといい、まんま渋谷にたむろするチーマーといった風貌&行動&声のアウル・ニーダといい、各キャラクターのいかにも今風な若者然とした姿が気になった。もっとはっきりと言ってしまうと、この「デス種」で初めて登場する若いキャラたちの描写が、余りに「オッサン・オバサンたちが今の若者たちを見る視点」に基づいてしまっているのだ。そのためか、アスラン、キラ、カガリと比較すると、アスカやルナマリアという若いキャラに対して、書き手側が距離感を感じているように見える。どこか、スタッフがアスカやルナマリアの気持ちを掴みきれず、どう扱っていいか分からないといった戸惑いが感じられる。(事実、本来は物語の中心をアスカたちミネルバ艦クルーたちと子安声の仮面の男率いる連邦軍の3人衆たちとの対決に据えるべきなのに、何故かこれまではカガリの結婚話とかアスランの逡巡とかに物語の大部分を割いてしまうという有様であった)

これが私の杞憂であるかどうかは現時点ではまだ分からない。しかし少なくとも、これからはミネルバ艦が物語の主舞台となる可能性がやっと、やあっと出てきたといったところか。アークエンジェル艦が中心になって話が進む、ということもムチャクチャ可能性がありそうだけれど。