学園アリス 第10話「うきうき☆セントラルタウン」[anime]

「みんなで一緒に1つの目標に頑張るってステキだね☆」ということをテーマにしたいのは分かるのだけれど、それ以前にいろいろとツッコミたいところが多すぎて困ってしまう。蜜柑が蛍とデートしたいとはしゃぎまくったり(女の子同士、しかも小学生同士)、棗と陽一が周りを寄せ付けないようなアヤシげなムードでラブラブ状態になったり(男の子同士、しかも10歳と3歳)、もーなんつうか、思いっきり不健全な関係性がこの学園ではデフォルト設定のようです。

それ以上にツッコミたいのが、火責め水責めにあって、今にも殺されそうな蜜柑を前にして呑気に笑う街の人たち。10歳のガキんちょがひどい目に遭わされているんだから、笑ってあげるなよ。って言うか、助けてあげろよ。まー、そこはマンガなんで、どんなにひどい目に遭おうと次の瞬間には元気になっているんだけどさ。

こういったスラップスティックあり、女×女あり、男×男あり、魔法あり、で、最後はちょっとほろりとさせる展開あり、の「何でもあり」の世界観が「学園アリス」なのだろうな。何でもかんでも思いっきり詰め込んだ25分間、たいへん堪能いたしました。

画コンテは久しぶりに名前を目にするワタナベシンイチ。息をもつかせぬハイスピードな展開とギャグの応酬は、いかにも彼らしいコンテであった。脚本は、やはり「ワンピース」以外では久しぶりに名前を目にする島田満島田満らしく、賑やかな展開で途中まで引っ張り、最後にほんわかと暖かい気持ちにさせてくれる結末で締め括る。女性らしい優しい視点が非常に素晴らしい回であった。

ワタナベシンイチも、島田満も、もっともっと仕事を増やしてくれないものかと思うのだが、まぁ仕事が増えてしまうと質が低下してしまう恐れもあるので、なかなか難しいところだよなぁ。でも、やっぱりもっと増やしてもいいよ。