雑記[hi-bi]

oippu2005-01-31


中尊寺ゆつこが亡くなった。まだ42歳だった。

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20050201k0000m060021000c.html

正直、今日帰りに新聞で大きく見出しが載っているのを見るまで、中尊寺ゆつこの名前さえ忘れていた。もともと、中尊寺ゆつこに対してそれほど知識を持っている訳ではなかった。「オヤジギャル」の人、くらいの認識しかなかったのだ。

今回、改めてネットでいろいろと調べてみると、つい最近まで非常に精力的に働いていらっしゃったことが分かった。ホームページには雑誌「フラウ」で2005年から新連載が始まると宣伝があった。それを読むと、本当に突然の逝去だったのであると思い知らされる。

私はどちらかと言うと、中尊寺ゆつこに対しては余り良いイメージを持っていなかった。しかし、ネットで検索していくうちにいろいろなことが分かり、彼女に対して抱くイメージがだいぶ変わってきた。

まず、絵が上手い。

http://www.chusonji.com/jp/gallery/index.html

かなり独特なラインで、日本の漫画家には珍しいタイプの絵だ。浮世絵調の絵や、「MORROCO」におけるアラベスクも美しいが、やはり鮮やかな色遣いの「MASAI MOTHER」「MASAI WARRIOR」が光る。いかにもアフリカっぽい色遣いでゴーギャンを彷彿とさせる、と美術にあんまり明るくないのでアホみたいなことしか言えないが、まぁそんな感じだ。何気にCGを取り込むなど、新しい技術もきちんと押さえている。

また、非常に素直で、真っ直ぐな人であった。80年代バブルの最中に脚光を浴びたこともあり、何となく「人生ナメて、男に貢いでもらって、楽して生きてきました」的なイケスカナイ人柄を想像していたのだが、全然そんなことはないようであった。サバサバして、ストレートな熱情家であった。それは、以下のサイトにある本人のコメント、インタビューからも確認できる。

http://www.kaishaseikatsu.jp/kaisha/konohito/konohito.html
http://www.cafeglobe.com/news/interview2/036/index.html

また、竹本熊太郎氏も中尊寺ゆつこについて言及している。

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/01/post_21.html#more

ネットにあった幾つかの4コマも読んでみた。正直、つまらない。だから、単行本を買って読もう、という気はあまり起きなかった。また、エッセイの類も余りに真っ当過ぎるので、私の好みに合わなさそうである。これも、多分、今後買うことはないであろう。

しかし、彼女の絵と人柄については非常に興味を覚えた。今度またじっくりと調べてみたいと思う。
最後になったが、慎んでご冥福をお祈りしたい。