「新撰組!」 「行くか、残るか」

シリーズの中でも屈指の出来ではなかろうか。

野仲功@池田徳太郎を用いて、

信頼できる男=近藤勇
腹黒い男  =清河八郎

という対比を描き出したのも鮮やかだった。また、山南敬助が最後まで京に残るか悩んでいる姿をきちんと描いていたのも良かった。これで、後に山南と新撰組の路線に軋轢が産まれることへの布石ができることとなった。(山南敬助切腹について、「新撰組!」でどう描くことになるかはまだ分からないが、いずれにせよ山南が新撰組の中で一人やや異なる考え方を持っていることを示さなければならないだろう。今回の話ではそれが見事に示されていた)

また細かいことだが、永倉新八原田左之助も、いずれ近藤たちと対立するようになるのだが、その布石も怠りなく描かれていたと思う。一人、別行動をとる永倉や、「清河なんて斬ってしまえばいいじゃん」と意見を言う原田をここで描いていくことが、後々重要な意味を持ってくることになるだろう。

先週は佐藤浩市の剣のさばきに惚れ惚れしたのだが、今回は堺雅人白井晃の対決が見事であった。ひょっとしたら少しロング目で撮っていたので別人かもしれない。