藍より青し〜縁〜 第4話 怪

とっても「シャイニング」なお話であった。

多少強引なきらいはあるし、ありきたりと言ってしまえばそれまでなのだけれど、私はこの完成度の高さ、志の高さを評価したいと思う。素晴らしかったです。

序盤で妙子ちゃんのドジっぷりをフューチャーしておきながら、後半はみんなを引っ張って妖怪退治に向かうという構成も効いていたし、また、ちかが薫と一緒に寝ているということを聞きつけた繭が桜庭家にやって来て、妖怪騒動に巻き込まれてしまうという展開も巧かった。

序盤に挟み込まれる、どう見ても「実在の」妙子ちゃんにしか見えないインサートは、ちょっとルール違反気味のきらいもなくはなかったのだけれど、まぁ、許します。それを言ったら、ブライアン・デ・パルマだって「ファム・ファタール」において、とんでもないルール違反をしているのだから。(回想シーンであるにも関わらず、「7年後」というテロップをいけしゃあしゃあと入れているところ)

うーん、何気に完成度高いなぁ、この作品は。積極的に誰かが評価しているのは余り聞いたことがないのは、余りにも典型的な「ハーレムラブコメ」だからだとは思う。そのくせ、「まぶらほ」のように浮ついたところがなく、妙に地に足が着いている感じがしており、それが逆にアニメファンには距離を置かれている部分なのかもしれない。そういう意味では、ちょっと損をしているかもしれないなぁ、この作品。