機動戦士ガンダムSEED PHASE13〜PHASE16

PHASE13でいきなりキラ×フレイのキスシーンキター!!

フレイの悪女っぷりが凄まじい。メガネ(サイ)を袖にして、キラを手玉にとり、キスだけでなくセクースまで許してしまい、挙げ句の果てにはキラに「戦って死んで」欲しいとまで願うなど、業の深さにも程がある。この「悪女的行動」って、父親コンプレックスであったフレイが、拠り所となる父親を喪失したところに起因する、「過剰な防衛反応」の現れなのだろうなぁ。ここまで踏み込んで描いてくれるアニメって、今まで余りなかったように思う。ガンダムSEEDいいジャン。全然トンデモじゃないジャン。

しかし正直に告白してしまうと、PHASE13〜14を見た段階では、「おっ? このままトンデモ系へ直行か?」と思ってしまいました。だってだって、PHASE13のバトルシーンって、やたらロボットが動きまくってるクセに妙にショボクなかった? 後、第八艦隊陥落のシーンって、余りにセンチメンタル過ぎて、ちょっと引かなかった? もう一つ言えば、PHASE14で、コーディネーターの創始者たる人物のジョージ・グレン暗殺シーンって、画的に「ギャグ?」って思わなかった? もう一つ関係ないけど、相変わらずのクルーゼのキザっぷりが寒くなかった?

所々にツッコミ所が仕掛けられてあるのは、意図した罠なのか偶然なのか。それはそれとして、この作品で損をしている点があるとすれば、「対立がクッキリし過ぎている」点であると思う。ナチュラルとコーディネーターがいがみ合っているのは分かるんだけれど、「間に立つ中間者」的役割を持っている人間が欲しいと思う。(キラはどっちかと言うと、間に挟まれている被害者)「エヴァンゲリオン」における加持さんみたいな役割の人ね。各人の思い込みの激しさと、その思い込みを相乗作用で加速させているところなど、ちょっと「君が望む永遠」とカブるんだよな。

まぁ、それでもやっぱりいい作品だと思います。ラミアス艦長とバジルール副長の対立の描き方も見事だった。