SDガンダムフォース 第26話「決戦! コマンダー対キャプテン」

評判は聞いていたが、なかなか観る機会がなかった作品。今回は何とか観ることができた。

いやぁ、気持ちいいわ。

フルCGアニメ、などもう山ほど観てきたはずであったが、これまでは「上手だなー」「進化しなたー」「ここらへんはまだ甘いなー」などといった感想しか持てなかった。この作品のように純粋に「動きに快感を覚える作品」は初めてである。その点で、大収穫であった。

これを観ると、これまでのCGを用いた画面というのは、ぶっちゃけ退屈であったのだなぁということを実感させられる。これまでのCG画面って何がどうしてどうなったのかさっぱり分からなかったのだ。やたらとカメラをスピーディに動かしすぎたり、対象にカメラを近づけ過ぎてしまったり、複雑で高速な動きを見せつけたりで、何が何だか分からなかったのだ。だから、「はぁ〜CGってスゴいんだねぇ〜」と時代についていけないジィさんのような感想しか持てなかったのだ。

しかし本作品のバトルシーンは、カメラは確実に対象を捕らえたまま、一定の心地よいスピードを保っている。カメラは時に2つの対象(キャプテンガンダムコマンダー)に近付き、時には引き、そしてしばしばクレーン撮影のようにカメラをぐるりと回転させて対象を捕らえている。

当たり前なことなのだが、CGを用いる最大の利点は立体的な画面を自然にスムーズに撮影することができることだ。その当たり前のことすら忘れてしまうほど、これまでの作品でCGを効果的に用いた作品に(私の不勉強もあって)出会うことはなかった。正直、私はCGを舐めていた部分もあったのだが、これを観るとやはり、CGアニメはCGアニメで非常に良い部分を持っているのだと認めざるを得ない。バトルシーンだけでなく、細かな芝居の付け方、ちょっとした表情の変化まで、実に繊細にこの作品が作られているのが分かる。こういった優れた作品を前にしてCGアニメを否定する方が、どうかしているのだ。