サムライチャンプルー 第7話「四面楚歌」

プロット的には「水戸黄門」並みのベタベタさ。ただ、ラストがハッピーエンディングでないところが異なる。こういう切ない話、ベタだけど嫌いじゃないです。

今回を観て改めて思ったのは、本作品は世界観がきちんとできているところ。阿片云々は「嘘」だけれど、でも貧乏人がやむなく犯罪に手を染めた、っていうのは江戸時代において「真実」であったと思う。だからこそ、たとえ話の流れが「ベタ」であったとしても、やっぱりグッと来るんだよね。いくら話・構成を複雑にしても、全部が全部「虚構」で構成されているために全然グッと来ない「MADLAX」とは対照的にね。今回の話のような愚直さが、「バカ作品」以外の本作品の方向性であって欲しいと思う。

しかし、地味ぃに丁寧な作画をしているなぁ。犯罪息子のオカンと風の対話時など、口パクで済ませばいいところを、きちんと顔全体の表情・芝居を描いていたところは立派。どれだけの効果があったかは微妙なところであったとしても、その心意気を私は買いたい。