DearS 第7話「いやらしい…」

新谷良子声でキャンキャンわめきまくる菜月に最初ムカつきを憶えながら、最後の別れの場面ではすっかり菜月萌えに変化してしまっていた。あぁ、スタッフの思う壷じゃん、私。新キャラ投入のおかげで、グッと面白くなってきた。

寧々子が「恐ろしいほど分かりやすいではないか」と述べたように、菜月の態度や行動は実に分かりやすく「子供らしい」。だが、この「子供らしさ」をきちんと表現できているキャラは案外アニメには少ないように思う。余りにも「いい子」に描かれすぎてしまうか、「ひねくれ者」になってしまうか、どちらかになってしまう傾向があると思う。でも本当の中学生に入ったばかりの子って、「ガキ」と呼ぶのが最もぴったり来るほどやかましいし、ワガママだし、うざったいものなのだ。だけど、それらを全て含めた上でやっぱり「可愛い」のが、中学生のガキなんだよな。(勿論、この「可愛い」には性的な意味を含むものではなく、それこそ妹に対するような親近感を伴った感情である)

菜月も根本的には素直な子で、だからこそ武哉やレンに対してすぐに謝ることができるのだろう。そういう所もやっぱり可愛らしい。

後、寧々子が武哉に対して密かに恋愛感情を抱いている、といった場面が全く出てこないところも興味深い。今回とか、「レンとの関係をはっきりさせなくていいのか」と武哉に声をかけてまでいる。まるでオカンみたいだ。典型的なハーレム・ラブコメをしていながら、お決まりのパターンを少しずつ外しているところも面白い。典型的な居丈高キャラであったと思われたミウが、実は虚勢を張っていただけで、内心ではすっかり自信を喪失していたという下りも興味深い。「レンさん、あなた奴隷失格ですわ」というセリフは、何よりミウ自身に向けられたものであったのかー。

「家族」が登場したという事は、このハーレム・ラブコメもやはり「家族的共同体話」になっていくのだろう。まぁ女の子と一つ屋根の下に暮らしていながら、一切手を出していないところなどから考えても、当然の展開であろう。まぁ、どこまで面白くなるかはまだ分からないけれど、今回で見続けていく価値がグッと上がったのは間違いない。

ところで、原画に野中卓也の名前なかった?