雑記[hi-bi]

oippu2005-01-29


映画芸術」の特集「ベスト10・ワースト10」を読む。「映画秘宝」とはまた別の意味でたいへん偏った意見を読むことができ、たいへん面白かった。だって、ベスト1が瀬々敬久の「ユダ」だよ? って、そんな映画あったっけ?

http://www.vesta.dti.ne.jp/~rings/eros/ero_01.html

内容を読んでもどんな映画かはよー分からないが、まー、カルトな映画だということは思いっきり伝わってくる。瀬々監督は「KOKKURI こっくりさん」くらいしか観ていないけれど、最近では「DOG STAR」や「MOON CHILD」といったいかにも大衆ウケしそうな作品を続けて作っていたみたいなので、多少は丸くなったのかと思っていた。でも、全然そんなことなかったみたい。京大文学部哲学科の考えることはよく分かりません。

下妻物語」や「誰も知らない」といった玄人筋から評価の高い作品をメッタ切りにするしたりするなど、編集長荒井晴彦の偏りまくった視点が面白い。本編そのものよりも評論・感想の方を楽しめることが多い私のような嗜好性の人間には、他人とは明らかに違う「視点」を持った偏屈オヤジ=荒井サンの意見は非常に面白く読むことができました。

でもいちばん面白かったのは編集後記での荒井晴彦の文章。映画界に恨みつらみを言ったり、2ちゃんで書き込まれた悪口に本気で腹を立てたり凹んだりして、本人の器の小ささが滲み出た名文であった。やっぱ、クリエイターはそうでなくっちゃね。