おねがいマイメロディ[anime]

oippu2005-05-29


サンリオ系キャラクターはディズニー系キャラクターの次に絶滅してホスィと願って止まない私であるが、この作品はなかなか面白い。ほら、サンリオキャラってウザったいほどに「可愛らしさ」を前面に出していて、何か信用置けないじゃないッスか。可愛らしい顔して、腹の中で何考えてるか分からないと言うか。

今回の作品の主人公はマイメロで、これも他のサンリオ系キャラ同様「可愛らしさ光線出しまくり」の、まー好きな人には大好きで、ウゼーと思う人間にはたまらなくウザったいキャラである。

で、私は思いっきり後者に属する人間なのだが、それでも「マイメロ」はかなり楽しく観られることができた。マイメロのキャラ設定が、「可愛らしさ」だけでなく、ちゃあんと「ウザったさ」も込みで描かれているところが、私のようなひねくれ者には非常に好感が持てるのだ。「無自覚に周囲(特にクロミ&バク)に迷惑をかけまくってるところ」とか、「自分では何もできず、『お願い(ハート)』と人任せで事件を解決するところ」とか、まぁ天然不思議ちゃんが持ってるイタい特性をきちんと押さえてくれているのが嬉しい。それだけだったらただの嫌味なキャラになるのだが、一緒に住んでいる家族のために料理を作ってあげたり、周囲に対してきちんと気配りできたりと、なかなかに健気な部分も持っている。良い部分も、悪い部分も併せ持った、バランスのとれたキャラクターとして成立しているのだ。

女の子が好きそうな要素をきちんと押さえながら、マニアックなネタを随所に挟み込み、スタッフが楽しんで作品を作っているのが伺える。(「新選組+イージーライダー」という組み合わせには激しく藁わせてもらった)また、ただヌルい話を垂れ流しているのではなく、毎回きちんと「毒」を効かしてピリッと締めるところも素晴らしい。(優秀な「子供向け作品」には、必ず「毒」が必要であるというのが私の持論。「楽しいムーミン一家」とか、一連の「ハウス世界名作劇場」とかね)
また、マイメロの声を佐久間レイがあてているというのもポイント高い。この世のモノとも思えない不思議キャラであるマイメロの声を、やはりこの世のモノとは思えない見事なまでの不思議声であてている。「愛の若草物語」のエイミーといい、「楽しいムーミン一家」のミィといい、こういう不思議キャラの声をあてさせたら佐久間レイの右に出る者はいないよなぁ。