けいおん! 第1話「廃部!」

ようやっと「けいおん!」を観れた。

やっぱり凄い。何が凄いって、出てくる女の子たちが「あんまり深いこと考えていないごくごく普通の女の子たち」というところが凄い。軽音楽部に入る理由も、「TVを観て感動した!」とか、「高校に入って何か始めなきゃって思った!」とか、「なんか面白そうだから!」とか、ものすごく軽い。で、軽い動機で始めたクセに、本話のテーマとなっている軽音楽部の維持にものすごく真剣になっている。このあたりも含めて「普通」っぽく、その「普通」らしさが、非常に新しく感じる。

アニメや漫画に出てくる高校生って、「キャラクターを立てる」や「ドラマチックな物語を作る」という理由から、妙に大人びていたり、一般人とはかけ離れた性格だったりしがちだ。しかし、ここに出てくるキャラクターはごくごく普通の人しか出てこない。そのため、それぞれのキャラは「薄い」。その薄さをカヴァーするために、ねっちりとした日常芝居のびょ社と、テンポとセンスの良さを前面に出しているのだが、これが非常に効果的になっている。

いかん、あっさり書こうと思ったのに、結構すでに長々書いてしまってるな。

冒頭、唯が起き上がって、朝学校に登校するまでの描写が、ポイントを押さえた勢いのあるアニメーションがなされていて、非常に良かったな。
また、ラストで女子高生たちの足が艶かしく描かれていたのも、グッドだった。

タイトルやアイキャッチに、敢えてカセットテープで、手書きにタイトルバックの文字を入れるところなど、可愛らしいセンスに溢れている。こういったところが、幅広い層に人気のある秘訣なのだろうな。

後々、唯が軽音楽部の部室に向かう途中、唯の後ろの部室から幽霊らしき姿が見えるという遊びが入っているところや、「DMC」のクラウザーさんが出てきたりと、結構遊びが入っているのも面白い。こういった遊びがすんなり入るところも含めて、「自由」な感じが観ていて非常に気持ちが良いな。